相続税の延納・物納とは

投稿日: カテゴリー: 手続き

相続税は他の税金に比べて、具体的な税額がかなりの高額になることもあります。
そして基本的には現金で納税するものですから、現金資産がたくさんないと、払いたくても払えなくなります。
そんな事態のために用意されているのが、相続税の延納・物納です。

延納とは、相続税を分割で支払える制度のことです。
本来なら一括で納税しないといけないその税金を、少しずつ支払っていけます。
許可される支払期間は、基本的に5年以内です。
ただし、相続した財産のほとんどが不動産で、現金資産が少ないなど、相続税の納税に不利な状態だった場合、最長で20年以内といった長期の延納も可能です。

物納とは、相続税の支払い方法を変えられる制度になります。
たとえば不動産などよく使われますが、課税額と同じ価値のある資産を税務署にそのまま引き渡すことで、納税完了としてもらえます。

相続税にある延納や物納とはこのような制度で、相続税を現金で支払えない方から実際に使われている方法です。
これら制度に関して知っておきたい基本は、現金での支払いが困難な状況でしか使えないことです。
十分な現金があるときや、現金の用意が十分に可能だと判断される状況では、これらは使えません。
延納や物納は税務署まで申請して許可をもらわないといけませんが、指定されている状況がないなら、許可が下りません。
個人の都合で自由に使える制度ではありませんから、気を付けてください。

また、これら延納や物納にはデメリットもあります。
延納はローンの分割払いと同じことで、実際にやると利息がかかります。
正式には利子税といいますが、支払期間に猶予をもらっていることに対する手数料として、本来の税額より金額が増えるのです。

物納の場合、好きな資産を支払いに使えるとは限りません。
支払いのために使える資産には指定と優先順位があり、それに沿って物納資産を選ぶ必要があります。
たとえば自動車と不動産があったら、不動産の方を先に物納資産として使うのが基本です。
個人の都合に合わせて好きな資産を物納できるとは限りません。

このようなデメリットも含めて、相続税の延納や物納をうまく使うには、専門家へよく相談することです。
その相手は相続問題に詳しい税理士となる場合がほとんどです。
相談者のケースで延納や物納が使えるかといった基本的なことを、まずは相談してみましょう。
それが問題ないようなら、延納と物納でどちらがお得かといったことも相談してみるといいです。